コンコーネ50番練習曲(移動ド唱法)

小中学生向けの曲ではありませんが、音楽の先生を目指す学生さん等が大学の声楽の授業で学習する機会の多いコンコーネ50番練習曲の階名付き楽譜集を作成しました。
まとめてダウンロードしたい方はGoogle Driveから可能です。

コンコーネの階名付けは人によって解釈が分かれる所も多々あるため、ここで示されている読み方が正解というわけではありません。あくまでサイト作成者個人が歌う時の一例と捉えていただければと思います。調の記載ははっきりここで転調と言うよりも、読み替え位置の目安とお考え下さい。階名唱を学びたい学生さん方がこれを参考にしつつ、ご自身なりの階名付けを考え、自力で階名を付けられるようになればそれがベストだと思います。また、あくまで階名付けの参考資料なのでピアノ伴奏や強弱記号等は省略しています。

※1
階名唱を専門的に学ぶ場合、「シ」を「ti(ティ)」と発音すること(コダーイ式)が多いですが、学校教育では「ドレミファソラシ」のシラブルを使用するため、音楽の先生を目指す方向けの本サイトでは「シ」を使用しています。また、変位音は学校の音楽の教科書等で「#ファ」というような表記をしているため、それに合わせているものの、変位音を発音を変えて区別することは音取りの有効な手段となるため、変位階名の例も併記しています(区別ができればこの通りの発音でなくても構いません)。学習者の実態に応じて活用していただければと思います。

※2
本来、階名と書けば「移動ド」と書く必要はありませんが、コンコーネは特に階名唱といいつつ固定ド唱している動画等が多く見受けられるため、正しい階名唱の楽譜や動画を探すことが困難になることを防ぐため、「移動ド」の表記もしています。

興味を持たれた方は「コールユーブンゲン」のページも参考にしてみてください。

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余談

 サイト作成者が某教育大学で受講した声楽の授業はこれを固定ドで歌う授業でした。当然私には気持ち悪くて歌えるわけがありません。私は固定ド唱が困難なことを教員に伝えましたが、「固定ドは難しくないよ」「絶対音感の人は固定ドしか無理、相対音感は固定ドと移動ド両方いけるんだよ」と自己中心的な理論を展開するだけで全く聞く耳を持ちませんでした。結局その授業は私が歌えなくてもお構いなしで進められ、私は階名唱で突破した歌唱試験以外は授業中ほとんど歌わずに終わりました。しかし、これは音感差別や唱法差別に当たると思っています。ある立場の人がドをドと言うために違う立場の人はドをレと言わされる、ある立場の人が気持ち悪い思いをしないために違う立場の人が一方的に気持ち悪い思いを強いられる、これを差別以外に何と表現できるでしょうか。この教員は自分にとって都合のいい立場の学生にだけ都合のいい授業ができれば歌えない学生がいても構わなかったのです。人を大切にできないこんな人が教育大学で将来先生になる学生を指導していることに対し、軽蔑する感情を抱かずにはいられませんでした。

 しかし、それを嘆いても仕方ありません。私にできることはこのような差別的な教育がこれ以上拡散しないよう、固定ドのみでの指導が公平性を欠くことを多くの人が認識できるような活動をすることだと思いました。固定ドで歌わなくても階名唱という便利なものがある。それを活用できる人にとって固定ド唱はむしろ学習の妨げになる。そのことを知っていただければ、階名唱が歌いやすい人も、自分は固定ドを使うという人も、指導者が固定ド唱しかさせなければ公平性を欠くことに気付くことはできると思います。
 教員の無知・無理解・エゴ・偏見等のために、本来楽しいはずの歌う活動を楽しくないものにされてしまう人が今の教育現場の実態では必ず存在します。そのような人を1人でも減らすためにこの活動が寄与できればと思います。これまで固定ドを使用していた方も自分と違う立場への理解を深めるためにもこうしたものに触れていただければと思います。

コメント

  1. こんにちは!ずっと「固定ドしか知らない」けれど「それじゃ楽譜は読めない」という状態で生きてきましたが、本当に幸運なきっかけがあっていわゆる「移動ド」の階名唱を学ぶようになりました。
    コンコーネ50も取り組もうとしながら挫折していました。
    今回、とてもありがたい教材を作っていただき本当に助かります。
    ありがとうございます!

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    1. こちらこそ、ありがたいコメントをいただけて嬉しいです。
      私も最初この教材を学んだ時、感覚が移動ドでありながら転調への対応の難しさから「固定ドに変えた方がいいのかな」と思う人もいるのではないかと思いました。しかし、それはとてももったいないことですし、音楽を音楽として捉えないような苦痛を生むので、何とかそんな人を減らしたいと思いました。
      転調や借用が複雑に感じられたとしても基本は会津さんも仰っている「聞こえるように読む」ことだと思います。しかし、その実例をネットで公開している例は極めて少ないので私の活動が貢献できればと思います。コツさえわかれば難しいものではなくなりますし(むしろ自然なものに感じられるはず。)、「階名唱が専門教育で不利になる」というような誤った認識を払拭することにもつながると思います。

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