よろこびの歌

 よろこびの歌

小学3年生の器楽で扱われます。リコーダーでも吹きやすいですし、音楽会で合奏したこともありました。
器楽は固定ドという先生もおられますが、仮に運指の指示に固定ドを使ったとしても、それで歌わせる必要はありません。教科書でも例えば「あの雲のように」では、「せんりつを『ラ』や『タン』で歌ったりして」と、旋律の把握のための歌唱活動では固定ド唱は求めていません。これは同教科書の他のページの「メリーさんの羊」や「きれいなソラシ」でも同様です。固定ド唱は階名の「ド」を「ファ」や「ソ」と歌うため、正しい階名唱を困難にするデメリットがあるため、それを避けているようにも考えられます。こうしたことは音楽科の教員であれば知っておくべきことと思います。
また、仮に運指の指示に固定ドを使ったとしても、階名を教えてはいけないということはないはずです。演奏した音を聞いて「ミミファソソファミレ」と聞こえる人は頭の中でそう歌いながら演奏しても良いことは伝えるべきだと思います。階名唱法を知らなくても感覚的に階名が合う人にとってそれは貴重な拠り所になります。
さらに、中学校でアルトリコーダーを習えば、ソプラノリコーダーのGの運指がCになることを、大きな困難と考える子が多くいます。ト長調の楽曲を階名唱してリコーダー奏することは、この負担を軽減する手助けになります。
現場で指導して、固定ドで問題ないように見えても、階名唱を知れば「そっちの方がいい」と思う子がいる可能性は否定できません。「階名で歌うとこうなる」という例を示すだけでもとても有益な指導です。そうした積み重ねが「子供の可能性を閉ざさない指導」になると思います。
ト長調の階名に対応したリコーダーの運指表もあるのでご活用ください。

音楽科の授業での階名唱の扱い方に関しては「授業づくりのヒント」も参考にしてみてください。

階名唱動画




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