階名唱を取り入れた授業方法の提案

 階名唱(移動ド)を取り入れた授業方法の提案

 階名唱(移動ド唱法)の指導の必要性はわかったものの、実際の学校現場において、教科書ではリコーダーの運指等で固定ドが取り扱われていることや、民間教育等で固定ドに慣れた学習者もいる実状を踏まえれば、実施するのは困難なのではないかとお考えになる先生方もいらっしゃることと思います。そこでこのページでは、そういった現状を踏まえ、先生方や学習者が固定ドに慣れてしまっている場合でも実施しやすい、階名唱を取り入れた授業方法の提案をしたいと思います。

 サイト作成者は大学院の修士課程において「音楽科教育における唱法指導」をテーマに研究をしてきました。また、現在も中学校教員として階名唱を取り入れた指導を行っています。そこでの私なりのやり方をご紹介します。
 授業のポイントは以下の通りです。


歌唱の授業の場合

①「階名付き楽譜」を配布し、活用は個人の判断に任せる(デジタルでの共有もあり)。

②音取りにタブレット端末を使用した個人練習の時間を設ける(教室内で自由に移動させる)。その際、歌詞唱の音源、階名唱の音源、ピアノで旋律を弾いている音源(教育芸術社の場合はQRコードから視聴可能)を共有し自分が使いたい音源を選択させる。
※イヤホンがない場合でも、「近くの人と一緒にやってもいいよ」と言う指示をだせば、自然といくつかのグループに分かれてくれるので、タブレットのスピーカーのみでも可能です。

個に応じた範唱を聴く活動の図


③全体で歌う場合はラララもしくは歌詞唱とし、ドレミ等のシラブルは脳内で意識させる。


音取りの活動例の図


器楽の場合

①器楽において、教科書で使用されている範囲で固定ドを使用する場合、歌唱せず音程をつけずに読む。学習者にもそのシラブルで歌う必要がないことを示す。(聴奏等、読譜によらない演奏機会も積極的に設ける)

②器楽においても、旋律を確認しやすくする用途として階名付き楽譜を配布する(活用は個人の判断に委ねる)。ドレミを階名に使用した方が良い学習者に対しては、それを認めるとともに、「ハニホ」または「CDE」の音名を紹介する(教育芸術社の教科書では小学3年生から「ハニホ」音名が、中学校から「ハニホ」「CDE」の音名が掲載されている)。
※器楽で階名を使用する場合、階名に対応したリコーダーの運指表鍵盤ハーモニカの運指表も適宜活用すると良いでしょう。


実際にこうした方法で授業をすると、こちらから「階名で歌いましょう」という指示を出さなくても、その方が歌いやすいと感じる人は自然にそれを活用します。「移動ドは難しい」と思われている先生方も、実際に試してみて、児童生徒さんがその方が歌いやすいと感じて階名唱するする姿を見ていただけますと幸いです。

このページに関する質問・ご意見等がございましたら、コメント欄等にお願いします。



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